経営者インタビュー

『‘正直で誠実であること’、‘継続的発展を追い続けること’、‘顧客のニーズを冷静に学び、理解すること’ -我々が信じる成功の鍵となる要因-』 ~タイの鋳鉄製造企業社長に聞く タイ

2016年11月18日(金)14:55

(Thailand/タイ)

Wantana Foundry社
Mr. Nisorn Ngawbenjakun (Managing Director)
Thailand
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Wantana Foundry社 Mr. Nisorn Ngawbenjakun (Managing Director) ThailandHIDAが提供する研修プログラムには、新興国を含む海外諸国から多くのビジネスパーソンが参加しています。対象参加者の職位は研修プログラムによって異なりますが、経営者層に向けたプログラムも提供しています。

今回、タイで日本企業との取引も多い鋳鉄製造を手がける企業を営む参加者にお話しをうかがいました。




-まず初めに、御社の会社概要についてご紹介ください。


2002年に設立されたWantana Foundry社は、工場を含めた敷地面積は12,800㎡で、現在80名の従業員を雇用しています。我々はねずみ鋳鉄(普通鋳鉄)やダクタイル鋳鉄(球状黒鉛鋳鉄)を製造していて、バンコクの南、約20kmに位置しています。我々の工場では顧客が求めるものと共に、継続的改善プロセスによる管理システムに重点を置いています。我々の顧客企業においては、日本企業の占める割合は40%以上ですが、来年中には60%まで増えるものと予測しています。

当社製品の大部分は、滑車や取付用金具など、農業や自動車産業向け製品用に供給されています。Wantana Foundry社は、タイの鋳造産業において40年以上の実績を誇るWantana Holding社の系列企業です。

 
-会社を経営していく上で、どのような事を特に大切にされていますか。理念や方針など、大切にしていることを教えて下さい。


我々の哲学は「経験による信頼」です。

我々の鋳造は、顧客と共に継続的開発プロセスを通じて、ねずみ鋳鉄やダクタイル鋳鉄とは異なる別の鋳鉄の特性開発も重視しています。品質や純度の高さの観点から、どの顧客のニーズも満たすために最適な配合や最良な結果をもたらすように努めています。

当社設備による体系的管理や鋳造経験もまた、いかなるレベルにおいても顧客満足を獲得していくための鍵となる大事な要素です。


-自社事業を更に発展・成長して行く上で、成長の妨げとなっている課題はありますか?またその“課題”に対し、どのような手を打つべきとお考えですか?


持続可能な企業として前進していくための課題は、誠実さであることと同時に、顧客の求めにいつでも応えていくことかと思います。それが、我々が提供する製品やサービスにおける顧客満足をもたらしていくのであり、我々は以下のことに取り組んでいます。
 
  1. 技術面の変化に適応していくため、高度な知識を身に付けていく組織内での材育成。
  2. 機械や検査機器といった既存の資源の開発・向上。製造工程において、経費や無駄をむらなく削減することで可能性を高めること。
  3. 全従業員に、誠実であることや信用のおける存在であるように促す、また顧客のニーズを満たすように率先して学んでいく企業文化の発展。
  4. どのシステムにおいても生じる損失(7つのムダ)とその価値について理解してもらうため、5Sやジャスト・イン・タイムなどの知識の従業員への研修を通じた提供。



-現在の海外ビジネス展開状況を教えてください。


とても競争が激化しているのが現在のビジネス状況です。組織は、絶えず生じている変化に遅れずについていくように生産効率を高め、生産コストを削減することで、変化に適応していかなければなりません。

我々は、タイのローカル市場の他には、日本企業とのみ取引を行っています。おかげさまで日本企業は当社に関心を示し、受注量は増加しています。顧客ニーズに関連して、我々はさらに生産管理を向上していく必要があります。

我々は同族経営企業であり、当社のビジネスは現在、第二世代である我々が担っています。顧客、とりわけ日本やタイに拠点を置く日本の製造企業に受け入れてもらえるように、我々は絶えず生産管理システムを向上していく必要があるのです。

日本の顧客企業やタイのローカル顧客企業が、期限遵守の納品やコスト削減の観点から何を求めているのかという点に沿って、我々の組織はいかなるレベルの従業員においても、管理や業務文化、日本企業で言えば伝統的な日本の商慣習に関する教育や知識移転が必要なのです。


-今後、更なる海外ビジネス展開をお考えですか?また海外ビジネス展開を成功に導くために、貴社が大切にしている事、重視したい事は何でしょうか?


そうですね。今後、長期的にはミャンマーやベトナム、カンボジアといった国々にビジネス展開していく予定です。

我々が信じている以下の成功の鍵となる要因は、我が組織が日本企業との事業を成功に導くのに絶対不可欠です。

 

  1. 正直で誠実であること。
  2. 継続的発展を追い続けること。
  3. 顧客のニーズを冷静に学び、理解すること。

 

我々は日本企業とのビジネスを通じて、日本の文化やスタイルを学びました。これらのことは、製造品の品質を確かなものとするために、検査システムや管理システムを活用することで、我々が製品品質や効果的な生産工程を改善・発展していく助けとなりました。相互信頼・信用のおかげで、我がビジネスは持続可能なものとなり、また長年にわたる課題への対処が可能となりました。その結果、当社のビジネスを我々第二世代から第三世代に移行していくことが可能になっています。


-貴社ビジネスが属する、自国におけるマーケットの状況について教えてください。


タイにおける経済情勢は、一般的に成長が低迷していて、依然として政情不安からの回復途上にあります。タイ経済は今、調整期間にあり、この先は良くなっていくだろうと思います。

産業用鋳造会社にとっては、日本企業のタイへの拠点進出による工業用部品・機械の拡大のため、状況は良くなりそうです。おおまかに言ってタイには競合するローカル企業は100社ほどありますが、タイの鋳造産業における当社のマーケットシェアは約10%です。


-自社人材を育成していく上で、どのような点に注意を払って取り組んでいますか?


我々は市場での競争力を増すために、組織のハートといえる従業員への教育方法を発展させようと試みています。これが重要であり、最優先事項であると我々は認識しています。

人的資源開発はビジネスにおける成功を確かなものとします。研修コースに従業員を参加させたり、テーマごとに新たなことを学ばせる他に、従業員が新しい考え方を学び、生じている変化に順応していくことに全力で取り組むことこそが、極めて重要な要素なのです。そして彼らが学んだことは、手元にある実際の業務に適応されていかなければなりません。


-最後に、日本や日本企業についてどのような印象をお持ちでしょうか。日本に来て驚いた事、感動したこと等ありましたら教えてください。


日本には他の国にはない、特に以下の点におけるユニークな特徴があると思います。
 

  1. 高い規律や責任感   
  2. 他の人や自信のない人々を進んで手助けすること    
  3. 自身や他の人への敬意    
  4. 絶えず努力をして自身を成長させていくこと


日本企業がビジネスを行うときは、日本人は一緒になってそのビジネスが持続可能で発展していくように手助けしてくれます。我々のビジネスにおいても、日本企業がサプライヤーであったとしても、顧客であったとしても、同じです。


ご協力ありがとうございました。
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